2011年07月

2011年07月25日

近隣の迷惑行為で困っている 〜誰にどのように相談するか

先日、知人の息子さんが一人暮らしで、アパートに住んでいますが、
彼から「隣の部屋が毎朝早くから子供を叱る声や夜の話し声が
うるさくて、寝ていられない」という話を最近聞きました。

賃貸住宅に住んでいると、隣や上下階の部屋からの騒音で悩まされたり、
ゴミ出しやペットの飼育などで迷惑することがありますね。

特に、アパートでは壁の薄い物件もあり、隣や上下の音が丸聞こえ
という話は上記のようによく聞きます。

隣や上下の深夜の話し声やテレビ、ステレオなどの音で眠れない
といったことが毎日続くと、“不眠症”や“ストレス”などから
病気になってしまうことさえあります。

この他、ゴミ出しの問題やペットの鳴き声、匂いなど様々な近隣と
問題となることはたくさんあります。


こうした「近隣の迷惑」問題はどうすればいいのでしょうか


直接、自ら原因の部屋に行って“注意(文句?)”を言う強者も
いますが、ここで「直接行動」をとってしまうと、管理している人
(管理会社(不動産会社)や家主等)が知らない間に問題が
エスカレートして、手に負えなくなってしまうことがあります


そうなってしまうと、より解決が難しくなってしまいます


問題を起こしている人は、自分が問題を起こしているという意識が
薄いことが多く
、そこへ直接文句を言うと、それが引き金になって、
近隣居住者間でいやがらせやストーカーまがいのことまで発展して
しまうことがあるのです。

そこで、まず問題が発生したら、管理している人に相談してください

物件を管理している人は、管理会社(不動産会社)や家主(オーナー)の
いずれかのケースがほとんどですが、問題発生時にまず連絡するのは
この物件を管理している人です。
(通常は、入居時にこうした時の連絡先を教えてくれます。)

もし、連絡先がわからないときは、自分が家賃を入金している名義
のところへ連絡してください。
(不動産会社か家主のはずです。)


連絡すると何をしてくれるのか?

こうした一種のクレームを受け付けると、物件管理者は段階的に行動
を起こします。


第1段階  共用部等に注意を促す“張り紙”をする

これでも問題が解決しない場合は、第2段階へ移ります。

第2段階  居住者全員に直接注意を促しに“訪問”する

どこが原因の部屋かがわかっていてもあえて全居住者を対象にします。

その理由は、先に述べた通り、原因となっている人は自分が悪いことを
しているという意識が薄いので、特定して注意しているのではなく、
居住者全員に言っているという形で伝えます。
「自分だけ」という意識を持たれると収まるものも収まらないことがあるからです。

ただし、この第2段階では、「近隣にあまり迷惑をかけると契約解除要件に
あたりますよ
」ということもやんわりと伝えます

それでもダメなときは、第3段階へ移ります。


第3段階  原因となっている人へ“直接文書を通知”する

第3段階でようやく直接原因者へ“通知”をします。

このときの文書は、契約書に記載されている“禁止条項”
(近隣に迷惑をかける行為の禁止)を根拠に、最悪「契約解除(強制退去)」
になる旨
を伝えます。

これでも改善されない場合は、第4段階へ。


第4段階  内容証明などの法的効力のある正式な書面で日付を決めて
       解決しない場合は契約解除となる“通知”をする


ここまで来てしまうと、もし、決められた日付までに問題が解決しない
(原因者が問題行為をやめない)場合は、日付の到来で契約解除
となります。



第1段階から第4段階までは、相当の時間を要し、長い場合は
1年以上かかります。

なぜなら、ゆるい“注意”の段階でいったんは問題がなくなり、
時間の経過とともにまた同じ問題が発生する
からです。


そして、あまり長い時間がかかってしまうために、被害者である
居住者の方が先に引越してしまうこともよくあるのです。
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r_e_father at 09:30|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 〇入居中に困ったら |  ▼自分以外が原因のトラブル

2011年07月20日

ロフトって何?

賃貸住宅を探していると、賃貸物件の間取りのところに「ロフト」と
書いてある物件がありますが、そもそも「ロフト」って何でしょう

地域によっては、「ロフト」のある物件がなく、首都圏に家を探して
いるときに初めて「ロフト」の存在を知った人もいるでしょう。

言葉では、「ロフト」を知っていても、実はどういうものなのか
分かっている方は少ないかもしれません。

「ロフトってはしごで登る部屋では?」
と思っている方もあるのでは。

もともとは物をしまう“屋根裏”、納屋などの“2階”の意味です。


比較的狭い賃貸住宅で空間をうまく利用するために生まれたものです

建物を建築するうえでは、都市計画法や建築基準法などの法令で
その土地に建てることのできる「建物」の面積や高さが決まっています

法令によって、どんなに3階建てにしたくても3階建てにできないが、
2階建てではもったいないということがあります。

そこで、「ロフト」が登場します。


「ロフト」は、その要件を満たしていれば、建築面積に参入しなくて
良いことになっています

(例えば、高さ1,400舒焚次▲錺鵐襦璽爐任△譴个修亮柴睫明僂
1/2以下の面積など)

こうすると、建築基準法上の建物面積には表れない「ロフト」が完成し、
空間として利用できる“場所”が確保されます


さて、このように正式には「ロフト」は部屋の面積に算入しないこと
になっています。

しかし、インターネットなどの賃貸住宅の情報を見ていると、
ときに「ロフトを含んだ面積」で表示されていることがあります


例えば、部屋の面積が20屬離錺鵐襦璽爐北5屐別3畳分)の
ロフトが付いていたとします。
正式には、部屋の面積20屬筏載され、ロフトの面積は加算されません。
ところが、インターネットで物件を探していると、部屋を広く見せたい
ために、ロフトの分を含んで25屬班週されている物件があるという
ことです。
これは厳密にはおかしい話で、20屬班充┐気譴討い覆韻譴个覆蠅泙擦鵝


賃貸募集の情報を見ていて、住所や間取り、築年などから見て同じ部屋なのに、
面積が違う場合は、この「ロフトを含んだ面積」である場合があります。


確かに使い勝手として、ロフトを面積に入れて表示したいのは
わかるのですが、明らかに「騙しのテクニック」です。

正直に表示している物件がほとんどの中で、そうした表示で募集している
という時点で、そうした表示をしている不動産会社さんの情報はちょっと
問題があります


物件は良かったとしても、その不動産会社と取引するのはお勧めできません


これはちょっとした差の話ですが、ここに扱っている不動産会社の性格が
表れています。

「ロフト」のこととして捉えると、小さなことですが、こうしたことも
知っているのと知らないのとでは、後々自分が困るかどうかに繋がります。


是非、細かいことですが、「ロフトは建物面積に参入されない」という
ことを覚えておいてください。


r_e_father at 10:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 〇不動産用語の解説 |  ▼建物

2011年07月19日

更新料をめぐる最高裁判決が出た

4月に「更新料」について記事を書きましたが、
その時はまだ結論が出ていなかった「最高裁」の判決が先週の金曜日(7/15)に出ました。

4月の更新料の記事はこちら
↓↓↓
「更新料は払わないといけないのか」

まずは、最高裁判決の新聞記事をご覧ください。

賃貸住宅の更新料「有効」 最高裁が初判断

 賃貸住宅の契約更新時に家主が借り手から「更新料」を取る契約は有効か、無効か。その点が争われた3件の訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷(古田佑紀裁判長)は15日、「高額すぎなければ有効」とする初めての判断を示した。そのうえで、更新料返還を求めた借り手側の請求をいずれも棄却した。
 家主を訴えていたのは京都府と滋賀県のマンションを借りた男女計3人。更新料は両府県や首都圏を中心に商習慣として定着してきた。控訴審の大阪高裁では有効1件、無効2件と判断が分かれていたが、「更新料を取る契約そのものは原則として有効」と判断が統一された。
 裁判では、更新料を取る契約が、消費者契約法により無効となる「消費者の利益を不当に害する契約」にあたるかが争われた。
 第二小法廷はまず、更新料について「一般には家賃補充や前払い、賃貸契約を円満に継続するための対価などの複合的な性質がある」と述べ、徴収する経済的な合理性を認めた。
 さらに、一定の地域に更新料があることは広く知られていることなどから、「契約書に具体的に記され、家主と借り手が明確に合意している場合に、両者の間で情報や交渉力に大きな格差はない」とも指摘。家賃や更新される期間に照らして高額すぎない限り、消費者契約法により無効とはならないと結論づけた。ただ、具体的な基準は示さなかった。
朝日新聞WEB版(Asahi.com 2011.7.16)


結論は、貸主側の勝訴更新料は「有効」という判断でした。

これまで高等裁の判断では更新料について「無効」と「有効」の
判断に分かれていて、注目されていた最高裁判断でした。

借主側、貸主側双方に言い分があって、各々の主張はそれぞれ
理解できるものでしたが、一方で、更新料がない地域も多く、
裁判で争っていること自体よくわからないという方も多かった
のではないでしょうか。

ここでは、すでに最高裁の判断が出てしまったので、それを受けて
今後はどう対処していくかについて話しましょう

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r_e_father at 12:02|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 〇入居中に困ったら |  ▼お金の話

2011年07月06日

入居中に自分の状況が変わったら

今回は忘れがちなお話をします。

賃貸住宅に住んでいる間にいろいろと状況が変わってくることがありますね。
そうしたとき、どこまで借主または住宅の管理者へ知らせなければいけないのでしょう。

「そんなことしなくていいのでは?」
「言わなければ、わからないから知らせる必要はない」
と思っている方もいるかもしれませんが、一般的な賃貸契約書では
入居者の状況が変わったときには知らせる義務があると明記されています。

この義務を怠ると、契約書上では契約違反になってしまいます
(告知義務違反)

では、どういったことを告知し(知らせ)なければならないのでしょうか。

宅建協会の一般的な賃貸契約書では、
・1か月以上の長期不在
・入居者の追加
・連帯保証人の住所・氏名の変更
・緊急連絡先の変更
・連帯保証人の死亡・解散
・その他変更

が知らせる必要があるものとされています。

「その他変更」には、結婚後姓が変わった、自分の連絡先(電話番号)が
変わったなどです。

告知すべき内容は契約内容によって異なりますので、
自分の持っている賃貸借契約書を一度確認
してみるといいかと思います。

さて、告知すべきことは、特に問題が発生しなければ、
確かに「わからないこと」です。

しかし、告知を怠ったまま“何か”あったとき、困るのは入居者です。

困った事例をいくつか挙げてみましょう。
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r_e_father at 13:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 〇入居中に困ったら |  ▼変更・届け出

2011年07月04日

公営(公的)住宅という選択肢もある

〇そもそも公営(公的)住宅って何? 〜公営(公的)住宅の種類と役割


皆さんも「県営住宅」や「市営住宅」のことは聞いたことがあるかと思います。

他にも「公団住宅」というのも聞いたことがあるかもしれません。


現在は、独立行政法人都市再生機構になっていますが、
旧日本住宅公団のなごりで「公団住宅」と呼ぶ方もいます。

今は「UR賃貸」と言っています。

現在の「UR賃貸」は、新しいものになればなるほど、民間の賃貸住宅と家賃が変わらず、
有利な点としては、「礼金、手数料、更新料がない」ということでしょうか。

個人的には、もう少し安くてもいいような気もするのですが。


この他に、耳慣れない方もいると思いますが、「住宅供給公社」というものもあり、
以前は各都道府県と横浜市、大阪市などの特別行政区にも1つずつあった
公的住宅の担い手の1つです。

現在は、各地方の住宅事情や行政の財政状況もあって、
独立して採算の採れる「住宅供給公社」しか残っていません。


ここで整理すると、「公的な賃貸住宅」としては・・・

・都道府県営、市区町村営住宅
・UR賃貸住宅
・公社住宅


の3つの種類があります。

都道府県営住宅と市区町村営住宅を「公営住宅」と言い、
UR賃貸や公社住宅は「公的住宅」と言います。


それぞれの大きな違いは、

県営・市営住宅等「公営住宅」は一定以下の所得でないと入居できない
そして、家賃が収入に連動する仕組み(「応能応益家賃」といいます。)になっている

のに対して

UR賃貸や公社住宅「公的住宅」は一定以上の所得がないと入居できない
そして、家賃は決められた家賃を支払うことになっており、収入に連動しない

ということです。


また、「公営住宅」では原則として

「ファミリー(「世帯向け」と言いますが)」を対象としており、
単身者は入居できないことになっています。
(ただし、「高齢者の単身者」は入居できる住宅があります。)

公的住宅」である、UR賃貸や公社住宅も、もともとはファミリー向けでしたが、
現在は各母体の裁量によって、単身者でも入居できる住宅もあります。


公営住宅(公的住宅)の役割

公営住宅の役割は、「収入が相対的に低く、自力では居住水準の向上が困難な世帯で、
現に住宅に困窮する者を対象に供給すること
」を前提に供給されています。

そのため、公営住宅(自治体が運営する賃貸住宅)では、収入基準があり、一定の所得以下
でなければ入居できず、対象が住宅に困窮する世帯(家族向け)となっています。

しかし、以前とは異なり、高齢者に限っては“単身”でも入居できるようになってきました。
(高齢社会の到来に合わせた措置です。)


一方、公営住宅に入居できない所得はあるものの、民間賃貸では一定水準の住宅に
住むことができない世帯のために住宅を供給するために、UR賃貸(旧公団住宅)と
公社賃貸があります。



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r_e_father at 14:15|PermalinkComments(0) 〇賃貸住宅を探すとき |  ▼誰も教えてくれない基本の話