〇入居中に困ったら

2012年10月22日

入居中の名義変更はできるの?

先日、知人の不動産会社が管理する賃貸住宅でトラブルがあり、その相談に乗っていたのですが、そのトラブル以前に「入居者が違う」という問題がありました。

私が以前賃貸管理をしていた頃にも同様の問題(入居者が契約者と違う)は結構ありましたが、最終的には“契約者でない入居者”には退去していただいたこともありました。

契約書は約束事なので、入居している人が契約者(または当初から入居者として認められた人)でなければ、契約違反ですから、何も抗弁できず、退去させられても文句は言えません



そこで、今回は「入居中の名義変更」についてお話します。

この「名義変更」についてはファミリー型(複数の入居者が最初から認められている場合)とワンルーム型(当初は1人で入居している場合)では、対応が異なってきます。

〇ファミリー型

ファミリー型の場合、当初から複数で入居することが前提ですので、一般的には“家族”で住んでいると仮定します。

仮に、当初の契約者(例えばご主人)が亡くなられたり、離婚等によって別居することになったような場合は、残された家族(例えば奥様と子供)への「名義変更」が必要になります

この場合、正式な手続きとしては、契約者がいなくなった旨と理由を、管理会社または大家さんへ通知・相談して「名義変更」の手続きを行わなければなりません

この時、「名義変更手数料」といった手数料がかかる場合があります。
金額は2万円ぐらいから家賃の1ヶ月分といった話も聞きます。


何も告げずに住み続け、ちょっとしたことですでに契約者がいないことがわかった場合、“即退去”を命じられても契約書上は違反なので、何も言い訳できないからです。

管理会社や大家さんへ相談することで、残された家族(例えば奥様)にその住宅の家賃を支払っていけるだけの能力があれば、名義変更が認められるケースが多くなります。

ただし、借りている賃貸住宅の家賃と残された家族の世帯収入にバランスが取れない場合(例えば家賃20万円で残された家族の世帯収入が年収300万円などのような場合)は、名義変更が認められないケースがあります

(上の例では、現実的に家賃を支払っていけないので、自らもっと家賃の安い物件へ引っ越すでしょう。)

ファミリー型では、残された家族が現実に住んでおり、また当初から入居が認められている人なので、家賃と収入にバランスが取れていれば、そのまま住み続けれらる可能性は高くなります。


もう一点、注すべき点としては“連帯保証人”です。

もともと入居した際に、立てた連帯保証人が契約者の家族である場合(例えばご主人の兄弟など)は、その連帯保証人に引き続き連帯保証人となってもらえるか、確認が必要です。

ダメな場合は別に連帯保証人を用意しなければなりません

また、当初連帯保証人の代りに“保証会社”を利用していた場合は、新たな契約者となる人が同様に保証会社の審査を受けて、保証会社を利用できるか確認されることになります。

保証会社の利用が困難な場合は、やはり別途連帯保証人を立てる必要があります。


<追記>
なお、この連帯保証人を新たに立てることができない、または保証会社を利用できないことになると、残念ながら一般的には名義変更が認めてもらえません。



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〇ワンルーム型

ワンルーム型は、一般的に1人入居を前提としているため、契約者(または当初約束の入居者)が入れ替わるということ自体は想定されていません

つまり、「名義変更」というもの自体がありません

当初契約者以外の方が1人で住んでいるということは、契約違反なので、発見されれば通常は“即退去”です。

仮に、当初契約者以外の方の居住を認める場合でも、“新規契約”ということになりますので、あらためて入居審査が行われたり、礼金や敷金、仲介手数料などが発生することもあります。

あくまでワンルーム(単身者向け)の場合、「名義変更」という発想がないということを覚えておいてください。


ただし、ワンルーム型でも「2人入居」が当初認められているケースもあります。

この場合、当初契約者が何らかの理由でそこに住んでいられなくなった場合、やはりファミリー型と同じように管理会社または大家さんに通知・相談しなければなりません。
ワンルーム型の場合は、名義変更にあたってはファミリー型よりも厳しく、再度“入居審査”をする感じで審査されることになります。(連帯保証人についても同様です。)

この時も「名義変更手数料」がかかる場合もあります。

住宅は「生活の基盤」であるため、多少は情状酌量されますが、無断で入居者が変わることは契約上では違反行為にあたるので、注意が必要です。



ちなみに、冒頭の相談を受けたトラブルを起因として、発覚した入居者が違っていた件は、結局、退去することで決着しました。

無断で入居者が違っていたばかりか、トラブルが発生したからでもあります。


どうしてここまで名義変更に関して厳しいかと言えば、理由はいくつかありますが、

〃戚鷦坩奮阿瞭居者が無断で入居しているケースではトラブルの発生可能性が高い
∨塾話椎喀条例の施行

がその主な理由です。

,論里ら言われており、実際に無断入居者がトラブルの原因になっていることが多く見受けられます。
△郎鯒からより暴力団関係者に対して厳しい対応が求められており、往々にして他人名義で賃貸住宅を借り、実際の入居者がその関係者であるということがあるからです。

いずれにしても、契約書上問題のある状態では、退去要件にあたってしまいますので、名義変更すべき時は管理会社等に相談する方がいいでしょう。


r_e_father at 18:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2012年10月02日

賃貸住宅の連帯保証人を変更したい!!

またずいぶん久しぶりの記事になってしまいました。

さて、先日、出版された本の読者の方から質問がありました。



その内容は

「入居中に連帯保証人を変えられるか」

というものです。



質問者の方は、入居されている(契約している)本人の連帯保証人をしている親御様で、

頻繁に入居者本人が家賃を滞納し、その支払いを立て替えており、このままではつらいので何とか連帯保証人を変えたい


ということでした。


まず、賃貸住宅入居中に連帯保証人を変えるためには、貸主(大家さん)の了承が必要です。

ほとんどの賃貸住宅では、入居時の審査で、連帯保証人の適格性(連帯保証人として相応しいか)を審査して賃貸借契約を結んでいます。
そのため、連帯保証人を変更するとしても、次の連帯保証人がその適格性をきちんと備えているか判断したうえで、変更の許可をします。

従って、連帯保証人は誰でもいい訳ではないというのは入居時と同じです。


と、ここまでは滞納などの問題が発生していない一般的な場合です。

質問のあったように「滞納実績がある場合」はそう簡単ではありません

中でも家賃を滞納中で、支払いが完了していない場合は、滞納が解消される(未払い家賃がなくなる)まで連帯保証人の変更が認めらません。(ごく稀に新しい連帯保証人になる人が代りに支払うという場合に滞納中でも連帯保証人の変更が認められることはありますが、本当に稀です。)

また、滞納分の支払いが完了した場合でも、過去に滞納があった場合、それを承知で連帯保証人となるかどうか新しく連帯保証人になる方に家主(大家さん)または管理会社が尋ねることもあります。
(過去に滞納があるなら引き受けないという方も多いですから、確認するということですね。)




連帯保証人は一旦引き受けるとそう簡単にはやめることができません。

結局、入居者(契約者)本人が連帯保証人の方に迷惑をかけないよう、支払うものはきちんと支払うことが重要です。



こうした連帯保証人問題は、結構頻発します。

連帯保証人になってほしいと言われた方は、親兄弟であっても引き受ける前に話し合い、難しいようなら入居者本人に「保証会社を使ってみたら」と言ってみるのもいいでしょう。

連帯保証人を引き受けないと申し訳ないとか、関係がぎくしゃくするということを気にされる方もいらっしゃいますが、実際に滞納などが発生して、連帯保証人が立て替え払いしたときの気まずさより、保証会社を進める方がずっとましです。



ちなみに質問された方は、結局、連帯保証人の変更は断念し、早く転居なりしてもらう方向になりました。




本には、結構細かく内容を書いたつもりですが、まだまだ書ききれていないことも多く、賃貸住宅のことで疑問に思った、聞いてみたいことがあったら是非コメントやメールで質問をしてみてください。
(時間の関係ですぐにはお答えできないかもしれませんが、なるべく早めにお答えするつもりです。)



r_e_father at 19:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年11月07日

急な“立ち退き”を言われたら

急な“立ち退き”を言われたらどうすればいいのでしょう。

普段から少し怖いと思っている不動産会社の人から、急に
「6ヵ月以内に出て行ってほしいんだけど」と言われたら、
「えっ。そんな」と思いつつも、「出て行かなきゃいけないんだ」
と思っていませんか。

理不尽だと思いつつも、言われた通り前の家を出て、
新しいところを探すのが大変だったという話を良く耳にします。

私の身内でもこうした立ち退きを要請されたことはありましたから、
珍しい話ではないのですが、
そういう話をしている皆さん共通しているのが、
立ち退きを言われて次の物件を急いで探さなくてはいけなくて、
大変だったし、お金もかかって赤字だったと言うのです。

契約の種類によるのですが、仮に「普通賃貸借契約」であれば、
相手の都合で立ち退きを言われても、基本的に立ち退く必要はありません


そのことを知らない方も多く、そういった話を持ち出してくる不動産会社も
相手(入居者)がそういったことを知らない前提で話をしてくるのです。

契約の種類のところでお話しましたが、「普通賃貸借契約」は非常に借り手側が
強い契約で、契約を解除するためには、
・借り手側の申し出
・借り手側に契約違反や信義則違反があるとき
以外、つまり貸し手の都合の場合は「正当事由」が必要とされています。

例えば、「建物を建て替えるから出ていってほしい」というのは
これだけでは「正当事由」に当たりません。

これに加えて「その建物は入居者が生活できないほど老朽化している」
などの事由のほか、財産上の給付(立ち退き料、明け渡し料など支払い)
が整わなければ、「正当事由」とはならないのです。

したがって、余程のことがない限り、出ていく必要はないのです。

そこで、一般的には立ち退きにあたって、立ち退き料などの支払いを
して、お金で解決するという手段がとられています


私の身内の立ち退きのときも、この立ち退き料の交渉で調整して
一定の金額をもらうことで決着しました。

この立ち退き料や明け渡し料と言われるものには、市場や相場という
ものがありません。
その辺がやっかいなのですが、結構な金額まで要求しても認められた
判例がたくさんあります。

納得のいく金額の提示がなければ、立ち退かなくてもいいでしょうし、
ある程度の金額で手を打ってもいいでしょう。

もし、普通賃貸借契約であるにもかかわらず、急な立ち退きを言われたら、
基本的に立ち退く必要はないということを覚えておいてください


私個人的には、余程その賃貸住宅を気に入っているなら別ですが、
そうでなければ、ある程度納得のいく給付を受けた方が得策だと
思っています。

ただし、契約の種類が「定期借家契約」になっていると話は別です。

基本的に契約の更新がないという前提の契約ので、更新をしない旨の
書面による通知があれば、契約満了とともに立ち退かなければなりません。

繰り返しになってしまいますが、ここは契約の形態が重要なポイントに
なることにご注意を。


r_e_father at 17:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年07月25日

近隣の迷惑行為で困っている 〜誰にどのように相談するか

先日、知人の息子さんが一人暮らしで、アパートに住んでいますが、
彼から「隣の部屋が毎朝早くから子供を叱る声や夜の話し声が
うるさくて、寝ていられない」という話を最近聞きました。

賃貸住宅に住んでいると、隣や上下階の部屋からの騒音で悩まされたり、
ゴミ出しやペットの飼育などで迷惑することがありますね。

特に、アパートでは壁の薄い物件もあり、隣や上下の音が丸聞こえ
という話は上記のようによく聞きます。

隣や上下の深夜の話し声やテレビ、ステレオなどの音で眠れない
といったことが毎日続くと、“不眠症”や“ストレス”などから
病気になってしまうことさえあります。

この他、ゴミ出しの問題やペットの鳴き声、匂いなど様々な近隣と
問題となることはたくさんあります。


こうした「近隣の迷惑」問題はどうすればいいのでしょうか


直接、自ら原因の部屋に行って“注意(文句?)”を言う強者も
いますが、ここで「直接行動」をとってしまうと、管理している人
(管理会社(不動産会社)や家主等)が知らない間に問題が
エスカレートして、手に負えなくなってしまうことがあります


そうなってしまうと、より解決が難しくなってしまいます


問題を起こしている人は、自分が問題を起こしているという意識が
薄いことが多く
、そこへ直接文句を言うと、それが引き金になって、
近隣居住者間でいやがらせやストーカーまがいのことまで発展して
しまうことがあるのです。

そこで、まず問題が発生したら、管理している人に相談してください

物件を管理している人は、管理会社(不動産会社)や家主(オーナー)の
いずれかのケースがほとんどですが、問題発生時にまず連絡するのは
この物件を管理している人です。
(通常は、入居時にこうした時の連絡先を教えてくれます。)

もし、連絡先がわからないときは、自分が家賃を入金している名義
のところへ連絡してください。
(不動産会社か家主のはずです。)


連絡すると何をしてくれるのか?

こうした一種のクレームを受け付けると、物件管理者は段階的に行動
を起こします。


第1段階  共用部等に注意を促す“張り紙”をする

これでも問題が解決しない場合は、第2段階へ移ります。

第2段階  居住者全員に直接注意を促しに“訪問”する

どこが原因の部屋かがわかっていてもあえて全居住者を対象にします。

その理由は、先に述べた通り、原因となっている人は自分が悪いことを
しているという意識が薄いので、特定して注意しているのではなく、
居住者全員に言っているという形で伝えます。
「自分だけ」という意識を持たれると収まるものも収まらないことがあるからです。

ただし、この第2段階では、「近隣にあまり迷惑をかけると契約解除要件に
あたりますよ
」ということもやんわりと伝えます

それでもダメなときは、第3段階へ移ります。


第3段階  原因となっている人へ“直接文書を通知”する

第3段階でようやく直接原因者へ“通知”をします。

このときの文書は、契約書に記載されている“禁止条項”
(近隣に迷惑をかける行為の禁止)を根拠に、最悪「契約解除(強制退去)」
になる旨
を伝えます。

これでも改善されない場合は、第4段階へ。


第4段階  内容証明などの法的効力のある正式な書面で日付を決めて
       解決しない場合は契約解除となる“通知”をする


ここまで来てしまうと、もし、決められた日付までに問題が解決しない
(原因者が問題行為をやめない)場合は、日付の到来で契約解除
となります。



第1段階から第4段階までは、相当の時間を要し、長い場合は
1年以上かかります。

なぜなら、ゆるい“注意”の段階でいったんは問題がなくなり、
時間の経過とともにまた同じ問題が発生する
からです。


そして、あまり長い時間がかかってしまうために、被害者である
居住者の方が先に引越してしまうこともよくあるのです。
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r_e_father at 09:30|PermalinkComments(1)TrackBack(0)

2011年07月19日

更新料をめぐる最高裁判決が出た

4月に「更新料」について記事を書きましたが、
その時はまだ結論が出ていなかった「最高裁」の判決が先週の金曜日(7/15)に出ました。

4月の更新料の記事はこちら
↓↓↓
「更新料は払わないといけないのか」

まずは、最高裁判決の新聞記事をご覧ください。

賃貸住宅の更新料「有効」 最高裁が初判断

 賃貸住宅の契約更新時に家主が借り手から「更新料」を取る契約は有効か、無効か。その点が争われた3件の訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷(古田佑紀裁判長)は15日、「高額すぎなければ有効」とする初めての判断を示した。そのうえで、更新料返還を求めた借り手側の請求をいずれも棄却した。
 家主を訴えていたのは京都府と滋賀県のマンションを借りた男女計3人。更新料は両府県や首都圏を中心に商習慣として定着してきた。控訴審の大阪高裁では有効1件、無効2件と判断が分かれていたが、「更新料を取る契約そのものは原則として有効」と判断が統一された。
 裁判では、更新料を取る契約が、消費者契約法により無効となる「消費者の利益を不当に害する契約」にあたるかが争われた。
 第二小法廷はまず、更新料について「一般には家賃補充や前払い、賃貸契約を円満に継続するための対価などの複合的な性質がある」と述べ、徴収する経済的な合理性を認めた。
 さらに、一定の地域に更新料があることは広く知られていることなどから、「契約書に具体的に記され、家主と借り手が明確に合意している場合に、両者の間で情報や交渉力に大きな格差はない」とも指摘。家賃や更新される期間に照らして高額すぎない限り、消費者契約法により無効とはならないと結論づけた。ただ、具体的な基準は示さなかった。
朝日新聞WEB版(Asahi.com 2011.7.16)


結論は、貸主側の勝訴更新料は「有効」という判断でした。

これまで高等裁の判断では更新料について「無効」と「有効」の
判断に分かれていて、注目されていた最高裁判断でした。

借主側、貸主側双方に言い分があって、各々の主張はそれぞれ
理解できるものでしたが、一方で、更新料がない地域も多く、
裁判で争っていること自体よくわからないという方も多かった
のではないでしょうか。

ここでは、すでに最高裁の判断が出てしまったので、それを受けて
今後はどう対処していくかについて話しましょう

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r_e_father at 12:02|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年07月06日

入居中に自分の状況が変わったら

今回は忘れがちなお話をします。

賃貸住宅に住んでいる間にいろいろと状況が変わってくることがありますね。
そうしたとき、どこまで借主または住宅の管理者へ知らせなければいけないのでしょう。

「そんなことしなくていいのでは?」
「言わなければ、わからないから知らせる必要はない」
と思っている方もいるかもしれませんが、一般的な賃貸契約書では
入居者の状況が変わったときには知らせる義務があると明記されています。

この義務を怠ると、契約書上では契約違反になってしまいます
(告知義務違反)

では、どういったことを告知し(知らせ)なければならないのでしょうか。

宅建協会の一般的な賃貸契約書では、
・1か月以上の長期不在
・入居者の追加
・連帯保証人の住所・氏名の変更
・緊急連絡先の変更
・連帯保証人の死亡・解散
・その他変更

が知らせる必要があるものとされています。

「その他変更」には、結婚後姓が変わった、自分の連絡先(電話番号)が
変わったなどです。

告知すべき内容は契約内容によって異なりますので、
自分の持っている賃貸借契約書を一度確認
してみるといいかと思います。

さて、告知すべきことは、特に問題が発生しなければ、
確かに「わからないこと」です。

しかし、告知を怠ったまま“何か”あったとき、困るのは入居者です。

困った事例をいくつか挙げてみましょう。
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r_e_father at 13:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年04月27日

「更新料」は払わないといけないのか

「更新料」については、2009年7月23日の京都地方裁判所の
「更新料無効」の判決を発端に不動産業界をはじめ大きな
社会問題となりました。

これを読んでいる皆さんの中にも「実際どうなのか」と
疑問に思っている方もいるかと思います。

その後、裁判上での争いは、更新料に対して

2009年8月27日  大阪高等裁判所 無効判決
2009年10月29日 大阪高等裁判所 有効判決
2010年2月24日  大阪高等裁判所 無効判決
2010年5月27日  大阪高等裁判所 無効判決


となっていて、まだ最高裁判所の判断は出ていません

この件については色々な意見もあって、ネット上でも
様々な意見が出ています。

「約束(契約)を反故にすることを(裁判所は)認めるのか」
「(更新料に)無効とする程の信義則違反があるのか」
「元々更新料を取ることに法的根拠はない」
「裁判になっているケースが特殊なのではないか」


など感情論も交えて、賛否両論です。

実際、「更新料」に関しては地域によって商慣習が異なり
問題となっているケースの多い京都では、1年契約で更新料2ヵ月
首都圏では、2年契約で更新料1ヵ月。
その他の地域では更新料を取っていない地域の方が多いようです。
(京都では最初の判決以降少し事情が変わってきたようですが。)

「更新料」の他にも「礼金」や「敷金」など不動産にまつわる
お金の話は地域によって全く異なっています



私は東京、神奈川を中心に不動産の実務をしていますが、
「礼金とは何だ。そんな余分な金は払いたくない」といって
賃貸契約の直前でキャンセルがあったこともままあります。

さて、話を「更新料」の話題に戻して…
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r_e_father at 10:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年04月26日

入居中に家賃の交渉ってできるのか

少し前に「入居する前」の“家賃交渉”の話を書きましたが、
今回は「入居中」の“家賃交渉”についてお話しましょう。



結論から言うと、今借りている住宅の賃貸条件しだいでは、
かなり可能性の高い場合と難しい場合があります



言葉で書くと大変なので、フローチャートを作ってみました。
まずはこのフローチャートでご自身の状況をチェックして
ください。

yachinkousyou_fro


このフローチャートは私が聞いた、あるいは経験した話しを
まとめてみたものなので、絶対ではありませんが、チャートの
先に進めば進むほど、家賃交渉の可能性が高くなるイメージ
です。


次に、

実際に家賃交渉をする場合にはどうすればいいのか

についてです。
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r_e_father at 14:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年04月18日

どこまでが家主さんの負担で直してもらえるのか

賃貸住宅に入居した後、設備などが壊れてしまったとき、
どこまでが自分の負担で、どこからが家主さんの負担で
直してもらえるか、悩んだことはありませんか?

もちろん、自分の不注意で壊してしまったものは
基本的に入居者自身の負担で直さなければなりません


しかし、自然に壊れてしまったときは悩みものです。

ざっくり入居者の負担となるものと、家主(オーナー)さん
の負担を区分けすると、

各設備の消耗品は「入居者負担」
各設備の本体部分(機能不全)は「家主(オーナー)負担」


と言われています。
(こうした区分けを「修繕負担区分」と言います。)


難しい話をすると、
国土交通省が平成10年(平成16年改定)に策定した

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」

というものを基礎として、東京都ルール等でこれまでより
かなり細かいところまで、この区分が明確になりました。


原則として、

自然損耗による劣化や故障を原因とした場合はほとんど家主負担
それ以外の故意・過失(=不注意)が入居者負担
とされました。


もちろん、さすがに消耗品は入居者負担となりますが。

しかし、世の中には何でも入居者に負担させようとする
家主(オーナー)や管理会社(不動産屋)もあるのも事実
です。

自分でこうしたことをきちんと理解して、泣き寝入りしないように
しましょう。

と言ってもピンとこないかもしれませんので、代表的な設備
についてざっと書いてみましたので、参考にご覧ください。
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r_e_father at 12:07|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年04月16日

借りた部屋はどこまで模様替えが自由にできるのか

4月も半ばを迎え、新居で新たな生活を始めた方も多いか
と思います。

新しい家に住み始めてしばらく経つと、探しているときには
見えなかった物件の不便な点や気に入らない点が見えてきます。

そんなとき、

「ここをこう変えたい」
「こんな設備があったらいいのに…」


と思うのではないでしょうか。


同じ住むのなら、できれば快適に過ごしたいですからね。


では、どこまで借りた部屋の“模様替え”ができるのでしょうか?

その答えは「賃貸借契約書」にほぼ書かれていますが、
そのことを覚えている人はほとんどいないと思います。


賃貸借契約の内容によって違いはありますが、共通するのは

「所有者(貸主)の許可」
「元に戻すこと(原状回復)」


を条件としてほとんどの賃貸住宅で模様替えができます
(例外的な物件もありますが。)

ただし、「間取りの変更」や「壁を抜く」などの
構造的に問題となるような変更はほとんど認められません
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r_e_father at 10:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)